特別お題「今だから話せること」
今日もお疲れ様です、風花猫です。🐾
今回は特別お題「今だから話せること」につきまして、書かせて頂こうと思います。
今だから話せること…、それは我が家に約17年間居てくれた、お局猫さんのことです。(以下、「お局さん」と表記致します)
何故「今だから」なのかと言いますと、先月(2023年2月)の猫の日に、お局さんが旅立って一周忌を迎えまして。
その日は追悼の記事を公開させて頂いたのですが、どうしても気持ちの整理がつかず、色々書けない思いがありました。
しかし、一周忌から一月が経ち、そして今回の「特別お題」を目に致した事もあり、もう一度、自分の気持ちと向き合いたい心境に至りました。
きっかけを与えて下さったはてなブログ様に、感謝致します。
さて、お局さんとの出会いについて、お話致します。
お局さんは、今から17年ほど前、私が高校生の時に「猫を飼いたい」と願った事から、出会う事となりました。
どうして猫を飼いたかったのかと言えば、当時、私は心理的に悩みを抱えておりまして。
その癒しを、猫さんに求めていた為でした。…白状すれば、自らのエゴであったのです。
家族にも、私の我が儘を押し通して、無理を聞いてもらって…。
本当に、負担を掛けてしまったと思います。
しかし、今でも深く、お局さんに感謝しています。出会えた事、一緒に暮らした日々、全てが私の宝物です。
話を戻しまして。お局さんは、インターネットの「子猫の里親募集」を見かけた姉が、私に教えてくれた事から出会いました。
その募集を出されていた里親さんは、お局さんともう一匹、兄弟猫さんのもらい手も探されていました。
しかし、私達はどうしても一匹だけしか受け入れられず…。思案の末、お局さんを引き取る事に決めました。
母と私、2人で里親さんのお住まいの最寄り駅まで迎えに行き、いよいよ子猫とご対面…!その日の事も、忘れられない思い出です。
帰りの電車内では、お腹が空いていたのか、小さな声で鳴いていました。すぐさまご飯をあげると、パクパク食べ始めた為、一安心。
「どんな名前にしよう?」…実は名前の候補はいくつか考えていたのですが、実際に会ったイメージから、なんとなく違う感じがしていた為、すぐには決められませんでした。
しかし、この時は知る由もなかったのですが、後になり、お局さんには「てんかん」という持病がある事を知ります。
けいれんを伴う発作は、我が家に来て数日後に起きました。
当時、私達は「てんかん」という病について、また猫さんのてんかんについても、ほとんど知識がありませんでした。
初めて目にしたけいれん発作は、一体何事か、家族の誰もが驚くばかりで…。しかし、ともかくも急いで動物病院に行かなくては。
そうして知った病名が「てんかん」。今後、原因となっている疾患の有無を調べると共に、お薬の継続的な服用が必要との説明を受けました。
説明を受けて、ショックがなかったと言えば、嘘になります。ですが、それよりも頭によぎったのは「治るのだろうか」という疑問でした。
治せるならば、治してあげたい。
けれど、詳しい検査をするには、全身麻酔が必要で。
私と母は、熟慮の末、お局さんは、その負担に耐えられないだろう、と判断しました。
つまり、検査をせず、そのまま「てんかん」と付き合う事を決めたのです。
…この判断には、今でも葛藤があります。ですが、私達は、その時に出来る、精一杯の決断をするしかなかったのです。
それから、1日5回のお薬の服用が始まりました。後に服用回数は減りましたが、それでも時折、ひどい発作がありました。
文字通り、あちこちを「飛び回る」。対応する私達が気を付けなくては、本人も私達も、ケガをしてしまう恐れがありました。
抑えるのが間に合わず、お互いケガをする事も多々あって。
今だから言ってしまいますが、お局さんに癒されたかったのに、気が付けば、苛立ちをぶつけていて。
でも、発作が治まった時。お局さんがすやすや寝ている時。
その姿を見て、ひどい「罪悪感」に苛まれたのです。お局さんが悪いんじゃないのに、と。
そして、発作の後に、苦しそうにしているお局さんを見ているのが、本当に辛くて。
発作がひどく、生死の境を彷徨う事も、幾度かありました。
その度に、私はただただ泣く事しか出来なくて。
後で知りましたが、猫さんは本来、とても生命力が強い生き物なのだそうです。
お局さんも、何度も「復活」しては、私達を驚かせ…。でも、同時に「良かった、生きていてくれた」と、安心もして。
その姿に、私は次第に「生き抜く強さ」を感じるようになりました。今でも、辛い時には、その事を思い出します。
「真っ直ぐ生きる事」
「辛さを抱いても、そのままを受け入れる事」
「居てくれるだけで、嬉しいと思える事」
お局さんは、私に、多くの事を教えてくれました。
でも、最後に、ちょっと、ありのままの気持ちを言わせてね。
君が居なくなって、本当に、本当に、悲しいよ。
1年ちょっと経つのに、未だに、涙が溢れるよ。
叶うなら、もう一度、会いたいよ。
私は、弱いから。今でも揺らいでしまうから。
君を見て、揺らがぬ強さを。
もう一度、感じたいんだよ。
でも、いつか私が「虹の橋」を渡る時。
きっと、君に会えるから。
その時に、全力で伝えるよ。
「生き抜いてくれて、ありがとう。」
「私と出会ってくれて、ありがとう。」って。
2023.03.22 風花猫より 敬具